セコムの理念
セコムが、常にセコムらしくあるために。
私たちには、明快な企業理念があります。
セコムは、企業理念を重視し、創業以来、安全・安心を提供する会社として組織や個人は どうあるべきかについて、考え方や行動の基準を組織へ浸透させ、組織風土を築いてきました。
セコムは、いつも世の中に新しい価値を造り出したいと考えています。
この私たちがめざす姿を実現するために、創業以来、脈々と受け継がれている理念や、考え方があります。
それは企業の「人格」と呼べるものであり、世の中における自らの存在意義を決定づけるもの。
この理念があるからこそ、セコムはセコムたり得るのです。
1. 正しさの追求
人と社会を尊重する、精錬で、働き甲斐のある組織の基盤をなす考え方です。
現状打破し、否定の精神で新しいことを行うにあたり、セコムは社会通念や固定観念にとらわれず、
正しいか誤りかということを純粋に考えます。
正しいと思ったことを徹底して妥協せずに実行しますが、間違っていると思ったら絶対に行わない。
すべてのことに関して、セコムの判断基準は正しいかどうか、公正であるかどうかです。
ここでいう正しさ、公正さとは、私たちが生活する社会に対してであり、セコムにとっての正しさ、公正さではありません。
セコム内において判断をする場合、いかなる些細なことであっても、必ずそれは社会にとって正しいかどうか、
公正であるかどうかの基準尺度に照らして考えることが必須であり、最も重要なのです。
よく企業人が違法行為をして逮捕されると、会社のため、業績を上げるために仕方なく違法行為をしたという企業戦士がいます。
しかし、これは会社のためでも何でもありません。セコムは額に汗して、努力をして、社会に新しい価値を生むことにより
利益を得るのであり、まっとうなことを行わずして利益を得ては絶対にいけない。
組織のためなら多少ルール違反をしても良いという考えは、セコムではあり得ないのです。
2. 否定の精神
否定の精神は、新システム、新しい運営の方法を創出する原点です。
社会には、いろいろな習慣や常識、通念がありますが、これらの既成概念に従うだけであれば、何の発展もなく、 何も生まれてはきません。社会に新しい価値を創造するということは、既成のものを否定するということなのです。
たとえば、従来からの商習慣は手形決済であり、現在でもこの商習慣は厳然として残っています。
しかし、なぜそういう商習慣が現在まで続けられているのか、
この商習慣は誰が作ったのかは誰も知らない。おそらく江戸時代のどこかの商人が作ったのでしょう。
なぜ、そんな昔に決められたものに唯々諾々と従っていかなければならないのか?
それが正当性のあるものならまだしも、何ら正当性をその中から見い出すことができない。
それであればその商習慣を否定してしまおう。
否定をすることによって、現金決済で前納というセコム流の新しい商取引の形を創ろうではないか。
これが『否定の精神』です。
これから新しいものを打ち出すとき、正当性のあるものを打ち出して、それをやり抜くことが大切です。
既成のものをいったん全部否定し、肯定できるものは改めて自分の価値として肯定する。
この「否定から生まれる創造」という精神が何より大切なのです。
3. 現状打破の精神
現状打破の精神は、セコムが創造的に挑戦する組織であり続けるエネルギーです。
人間はその本性として変化を好みません。何の変化もなければ、今まで通りのことをただ習慣的・機械的に
やっていれば事は足ります。
しかし、変化が起こればそれに対応しなければならず、従来の方法が通用しないために新しいエネルギーを必要とします。
そのため、人の常として変化を好まず、楽な方法を取ろうとするのです。
セコムは設立から現在まで、常に新しいサービス事業を行って発展を遂げてきました。
新しいものはゼロからの出発であり、確かに難しいことも多々あります。
新しいことをする場合に必ず遭遇するのは、「できるはずがない」という拒否的な態度、
そして単に批評だけを加えるという冷ややかな反応です。
これは新しいものに対する不安感、分からないものに対する恐怖感、古いものに対する愛着からくるものなのです。
しかし、現代は激動の時代であり、社会の進歩は著しい。そのような時代の中で過去の方法にとらわれ、
新しい進歩に対するエネルギ-を出し惜しんではいけない。
安易な方法を取ったら成長しないし、そんな組織はあっという間に衰退していってしまうでしょう。
セコムにとって何よりも必要で先行することは、社員全員が現状に安住しようとする怠惰な心を打ち破り、 前進・進歩への意欲と信念を持ちつづけることなのです。